【ハノイ覚書ー10】
(Rさんへのメールを元に)
11日の土曜日、朝8時から同僚の先生たちとバドミントン。大学近くの公園の中で。
公園には池があって、数人釣りをしていた。ここで釣りしてもいいんだ。発見。うれしい。
なんか、背びれの大きいフナのような魚を釣っている。えさはミミズ。だけど、どこで買えばいいのかなあ。釣具屋ってあるのかなあ。
風があってやりにくかったけど、久しぶりのバドでいい汗をかき、そのあとビアホイでビール、一杯。うまい。だけど、朝から、こんなことしていいのかなあ。
ここもいい加減なとことがいろいろあって、けっこう無免許でバイク運転したり、ビアホイで気勢を上げた後、バイクで帰る、これ、ふつう。
こんないい加減は、おれ、好きだけど。
来週、バイクを買う。
帰りのバスが、渋滞のせいで来なくて来なくて、暗くなってから、学生たちが一人減り、二人して(彼らは違うラインのバス停に行ったのだろう)でも何もわからなくて待っている不安。自転車も考えたけど、土曜日、テニスをするところはけっこう遠いんだ。で、結局、バイク。大きな買い物は、それで終わりだろう。
バドミントンから帰って、シャワー浴びて、一眠り。3時ごろから、でかける。
旧市街という観光客の多いところ。ガイドブックにも詳しく書いてあるエリア。
歩いてすぐに、おしゃれな店、ギャラリー、生地屋などが軒を並べている。娘たちが来たら、見て歩くの楽しいと思う。その途中で、揚げワンタンで有名な店があったので、手まねで注文。このエリアの中心的な「大教会」がすぐそこ。(うちはほんとに便利なところにあるんだ。ガイドブックと見比べて読んでほしい)
教会はゴシック様式の重厚な建物。その右の小路を入る小さな店のウインドーに甲虫のアクセサリーがあったので、入ってみると、なんと、全商品昆虫をアクリルに閉じ込めたアクセサリーの店。おれは興奮してしまっただ。ネックレス、キーホルダー、指輪などが40000ドン(250円ぐらい)で安い、きれい。「spiny spider」というとげのあるクモのキーホルダーを一つ買った。満足。
その近くに日本人スタッフがいる旅行会社や、HISもある。
また店を見ながらぶらぶらしていたら、にわかに雨。あっという間にスコールになり、あわてて店の飲み下で雨宿り。稲光が立って、風が舞い、雨しぶきで足元がぬれる。ちょうど信号のところだったのだが、バイクも車も信号なんて無視してクラクションをビービー鳴らしながら、でも不思議にぶつからない。うまいというのか・・・
30分も雨宿りしたろうか、やっと上がって、「ハンザ市場」へ。雨で時間が遅くなったので、ほとんどしまっている。焼き鳥を1本買って(5000ドン)、ほうばりながらナイトマーケットのほうへ。ケバブをはさむバインミーとサトウキビジュースの店があったので、そこでしばらく足を休め、ぼんやり。サトウキビジュースがうまい。ただ絞っただけなのに。4000ドン。バインミー、持ち帰りで15000ドン。これは日曜の朝ごはんになった。
仏壇や、寝具や(のぞいたけど、タオルケットがない。テレビで見たけど、タオルケットは日本の発明なんだって。
暗い道を地図で確かめながら歩く。糸屋、ボタン屋・・・聞いた話だけど、レース糸もいろんな種類があるそうだ。
道を行きつ戻りつして、やっとナイトマーケットの近くまでたどり着く。道端に、カニ、エビ、貝を焼いている屋台が数件あって、つい立ち止まり、見ていると、おばちゃんに座れと指示され、ちっちゃいいすに腰を下ろし、赤貝を指差す。ついでにビール一杯。ハノイビール。薄いけど、それなりに酔う。ここの貝は火であぶるんだ。それを割って、にんにくの入ったからすっぱいたれにつけて口に入れる。いいね、うん。でもあぶりすぎは貝が硬く、小さくなってる。これにも地元の人は菜っ葉を一緒に食べているので、おれにも、と手まねすると、男の子が持ってくる。ドクダミ、バジル、細いねぎ、小さい赤紫蘇のような菜っ葉・・・。かじると独特のにおいが広がり、ウーン、まだ、「うまい」とは言えないなあ。
ナイトマーケット。ここのは長くて、盛大。ホアンキエム湖からドンスアン市場まで、1キロはあるだろう。すごい人の出。食べ物はなく、ほとんど衣料やみやげ物など。おれのお目当ては、紙細工のカード。2つ折を開くと、建物や動物などが立ち上がるやつ。それがいろいろあるんだ。20000ドンぐらい。ローマのコロセウムと雪の結晶が立ち上げるのを求めた。
実はこの近くで、同僚たちとビリヤードをすることになっていたんだけど、地図をひっくり返してもどうしても見つからない。それにアホなことに携帯を持って来ていない。探しあぐねて、帰途についた。9時半ぐらい。
12日、日曜日。ちょっとのどが痛く、咳が出るので、ハノイテニスクラブを休んで、10時半からのハノイタワーのほうだけに参加することにする。朝、ゆっくり起きて、たまった洗濯を処理。古い「オール読物」の時代小説を一つ読んだら、あらあらもう時間。先週は雨上がりのせいか、だめだったけど、今週はできた。ただし、3人。しかも、風が強く、打ちにくい。それでもいい汗をかいた。何とか仲間に入れてもらえそう。ここは更衣室もシャワー室もジムも立派なのがある高級サービスアパートメント。歩いて5分なので、いいな。
帰り際、体重計があったので、乗ったら・・・な、なんと67キロ。食べ過ぎてはいないはず、新しい環境ではやせると思っていたので、さもありなんというところだけど、こんなに減ったとは思わなかった。びっくり。
そのあと、食事。シンガポール風中華料理。ここ、いい味。覚えておかなきゃ。
急に眠くなったので、うちに帰りまた昼寝。夕方起きて、夕ご飯食べに。ついでにせきどめの薬、買ってみようと思い、ファーマシーへ立ち寄る。のどを指差し、咳をして見せて、OK。1日1回のカプセル10個で、5000ドン、300円だぜ。効くのかなあ。
晩御飯用に屋台で焼いているおこわ。それを、ここも観光名所、大劇場の階段で食べる。そのあと、きのう、行けなかったビリヤード屋へ。電話で住所を聞いていたので、楽に行けると思ったのだが、どっこいやはり夜の道はわかりにくく、なかなかたどり着けない。通りの名前を確かめて向かったら、すぐに目印だという「フィヴィマート」の前にいることに気づく。中に入ると、その隣が、あの、チェコビールの夜、酔っ払って行ったビリヤード屋ではないか。ふう。
1時間、一人で突く。ポケットを軽く考えていたけど、やると4つ玉とは違う難しさがある。思うようになかなか入らない。苦笑いしながらの1時間。よし、絶対、うまくなって見せる!そのあと、そばの屋台で、「鶏肉スープ春雨」を食す。いつもながら、スープはきちんといい味である。以上で、休みの、おわり。
【ハノイ覚書ー11】
18日、土曜日。例のごとく、朝バドミントンに行って、その帰り、バイクを買いに行く。Sさんのバイクに乗せてもらって、バイク屋の社長と同僚のベトナム人のGさんにも来てもらって、バイク市場へ。実はその前に社長の知り合いの人のバイクを見せてもらい、いい感じだったのだが、社長のチェック一発で、「ダメ」。エンジンが変えられているらしい。おかげで、まだ4000キロしか走っていない、真新しいHONNDAを12500000ドンで手に入れることができた。社長、Sさん、Gさんにも多大な感謝。
と入ってもおれはバイクを運転したことがない。不安だなあ。で、練習のために大学に戻ってもらい、キャンパス内を2周、3周。何とか乗れるけど、アクセルとブレーキのタイミングがなかなか合わない。半分自転車のような乗り方になる。で、で、思い切って、校外へ。うちに帰ろう。うわあ、やっぱりキャンパス内とは違う。横から人が出てくる、警笛は鳴らされる、横からぎりぎりで追い抜いていくバイク・・・ともかく、事故を起こさないように・・・で、道をどう通ったかはっきりしないけど、いとしの我が家にたどりつくことができた。地下のバイク置き場に何とか止めて、ほっ。
今日19日、日曜はプロテニスプレーヤーの平木理化さんとテニス。というとおれの腕もすごいようだけど、実はNTTの社員である平木さんがハノイテニスクラブの招待に応じて来てくれて、指導してくれた。参加者50人もいただろうか。初心者から上級者まで、一人ひとりをチェックしてくれた。感じのいい、聡明な方でした。「ストロークの弾道が一定だからいい。ただ、面が上を向くときがあるから注意して」と言われた。ボレーボレー、ボレーストロークも向き合ってやって
いただいた。サインボールもいただき、今日、家内の誕生日なんですとよけいなことを言ったら、もう1個ボールにサインしてもらい、写真も一緒にとってもらった。懇談会ではあの、97年全仏のミックスダブルス優勝のときのパートナー、インドのブパシとどんなふうに息を合わせ、勝ち上がっていったか、など当事者でなければわからない話を聞くことができた。(おれはそのときのビデオをDVDに落として、持っていることが自慢)フォア、バックとも両手打ちは当時は問題にされなかった、などのエピソードも披露してくれた。頭の回転いい、素敵な女性でした。