Nov 03, 2010
里親探しが、猫さがしにかわったこと。
猫の里親を捜していてポスターを作るつもりだったのが、状況が急変、件の猫が逃げ出してしまった。それも東北道のサービスエリア付近というから、困った。
そもそもこの猫は、わたしの通院先の近くのラーメン屋さんが飼っていたもの。その店の廃業にともなう転居で、おばあちゃんが置いていったというか、捨てて行ったというか・・・・おっとり育った猫でわたしなんかにもすりよってきていたような素直な子だった。
それがある日、突然あたたかな家が解体され、身をひそめるところもなくなり、餌をもらうことがなくなった。
隣家の呉服屋さんは、ときどきあそびにくる猫を追い払うこともなく受け入れてきたが、捨てていったとなると事情がちがう。
公にはやれないが、休日にもこっそり餌をやりに出勤し、わたしは里親捜しのHPにツィッターなどに投稿し友人などにもあたっていた。
飼い主がいなくなると猫は近所の人にも追い払われることが多くなり、おどおどするようになってきた。
寒さに耐えて丸くなってる姿がつらいと、呉服屋さんは涙ぐむ。
ポスターを近所中に貼りましょう。
あそこのスーパーにも駅前にもペットやさんや動物病院にも。
おととい電話をすると困ったことになったと言われ、実は引っ越したおばあちゃんの家に届けようという人たちがいて、ついつい頼んでしまった。
仙台なので車で東北道を行ったときサービスエリア付近で姿を見失ったという連絡が入ったという。
落胆したが、ポスター係は急きょ猫捜しのポスターをつくることにした。
呉服屋さんは猫がいなくなったあたりに、ポスターを張りに行くという。
「いのちだから・・・」電話を掛ける都度にそういう呉服屋さんは、とても困っていたのだ。
いつもは気丈な後家さんなのに、こういう時にみせる情は今の人のものではなく、生きてきた深さを感じさせるようなものだった。
雨ばかりだったこのごろ、寒さにむかうこのごろ、行方不明の猫の安否ははかない気がする。
昨日、ポスター用の写真が届いた。
陽だまりで寝そべっている顔をみたら、涙がでてきた。
印字してポスターはできあがる。
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