Mar 18, 2006
暖かくなってきましたね。
スポーツのニュースを見ると、WBCで日本が韓国に2連敗しちゃってます。
そうかと思うと、アメリカもメキシコに負けて、
日本がぎりぎり準決勝へ。
とは言っても、トリノオリンピックでも日本は不調でしたし、
今年の日本はスポーツ駄目な年なんでしょうか。
そういえば、夏にはサッカーのワールドカップもありますが…。
ネタがないので、詩手帖の特集「タイトル論」をパクッて、タイトルの話。
私はタイトルをつけるのが非常に苦手です。
詩を書くときには、タイトルはいつも最後の最後につけます。
それも何らかの形で人に見せるときにしかつけないので、
手元にある詩の殆どに、タイトルがついていません。
タイトルは、作品全体を鏡に映したものだと思います。
なんというか、作品全体と対になるものですね。
そのぐらいタイトルというものは重要で、
本当ならおろそかに出来ないものなのでしょうが、
私はどうも苦手です。
格好いいタイトルをつけたいとは思うのですが、
大抵は詩作品の中を眺め回してみて、
タイトルに出来そうな言葉を探してつけることが多いです。
タイトルのいい本は中身もいい、なんてことを言いますが、
必ずしもそうではない気がします。
すごく面白そうなタイトルがついていて思わず買ってみると、
意外とそうでもないものが多いですし、
中身がいいと思う本のタイトルを改めてみてみると、
意外と凡庸なタイトルがつけられていたりします。
勿論、タイトルも中身もバッチリというものもありますが、
それは寧ろ幸運な例であるように思います。
最近の新書はなかなか商売上手なタイトルが多いですね。
「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」とか「人は見た目が9割」とか
思わず知識欲を刺激されるタイトルがいっぱい。
しかしこれも、中身を見ると意外と普通であることが多いです。
…タイトルは著者以外の人がつけているのでしょうか。
また、よく小説なんかで、大げさすぎるタイトルを良く見かけます。
なんだか世界の根幹に関わるような凄いタイトルがついている小説を開いてみると、
なんのことはない、ただの内輪な恋愛話だったりします。
と書いてみて、自分の詩集のタイトルも、
なかなか大げさだったことを思い出して反省。
ジャンルを問わずに、私の好きな「タイトル」を挙げてみますと、
まず「叫ぶひと囁く」。
これは泉谷しげるのアルバムのタイトルですが、最強に格好いいですね。
勿論アルバムの内容もばっちりです。
小説家丸山健二のつけるタイトルも格好いいのが多いです。
「正午(まひる)なり」とか「虹よ、冒涜の虹よ」とか。
でもこの人の場合、タイトルがいいから中身もいいとは限らないようです。
波の激しい人ですから。
深沢七郎の「楢山節考」なんかも相当格好いいですね。
最後の「考」がなんとも利いてます。
これは内容も最高。
中原中也の「山羊の歌」なんかも、不気味に怖くていいですね。
他には町田町蔵のアルバム「腹ふり」、シオンの「夜しか泳げない」、
つげ義春の漫画「ねじ式」、夢野久作の小説「ドグラ・マグラ」、江戸川乱歩の「人間椅子」、
山田太一の「飛ぶ夢をしばらく見ない」、澁澤龍彦のエセー「少女コレクション序説」、
これは邦題ですが、マルキ・ド・サドの「ソドムの百二十日」、
ジャン・ジュネの「泥棒日記」などは、タイトルだけで思わず手が出たものでした。
これらはみんな中身も最高です。
しかし考えてみると、
諸手を挙げて讃えたくなるタイトルというのは、なかなかないようです。
やはりタイトル付けは難しいということでしょうか。
そういえば先日、
故手塚治虫さんの漫画「日本発狂」をタイトルに惹かれて買ってみたのですが、
中身は全然発狂していませんでした…。
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