Nov 21, 2005
昨日は恒例の、
PSPクラブ合評会の日。いつものメンバーがそろって、作品を評しあいました。
10回近くこの会に参加して感じることは、全員が全員、
前に進もうという意欲を持って書いておられるということです。
今までのこの人の作品の中で一番いい、
と思える作品が毎回のように提出されるのは驚きです。
私は歩みが遅いので、そう言った作品を見ると、
なんとも焦ってしまいます。
今回特に目を引かされたのは、白井明大さんの「月の舞う」
一読して試行錯誤のあとが感じられる力作でした。
沖縄言葉と古典の間をスキップするようにして形作られる白井語が、
うたの様相を呈して、まるで命を持った太い綱のように、
なまめかしく、また鋭く立ち回ります。
そしてその言葉の生命感により、
あたかも言葉自体が肉声を持つかのように読み手の内へと直線的に飛び込んで、
すると自然と頭の中で誰かがこの詩をうたう声が聞こえてきます。
私に聞こえてきたのは、大柄でがっちりした男性が、
色華やかな民族衣装をまとって、しなやかにゆっくりと舞いながら、
胴間声で浪々と詩を雄叫ぶ声でした。
こんな風に否応無しに想像させられるあたり、詩の力を感じます。
しかしまず何よりも格好いい!
今後の展開が大いに楽しみです。
二次会では、水仁舎の北見さんと多くお話をさせていただきました。
長く本作りに携わっている北見さんから聞くお話は、
出版についてはまったくの素人である私にとって、
どれも勉強になることばかりです。
北見さんは本作りに対して、
自然でありたいと思っておられるようです。
しかし世知辛い世の中を生きていく上で、
自然であることはとても難しいと思います。
その難しいことを体を張ってやっておられる北見さんの姿には、
ただ脱帽するばかりです。
興味のある方は、一度水仁舎のホームページを覗いてみてください。
宮越妙子さんからは、先月に引き続き、
「荒地」の2号と3号を頂きました。
黒田三郎、西脇順三郎などの詩作品ほかが掲載されています。
ページ上にのたうつ時代の力から、
何とか具体的なものを得られたらと思っています。
宮越さんにはもう感謝するばかり。
ルピュール2号の原稿締め切りも昨日でした。
私は先月合評会に提出した作品を載せてもらうことにしました。
他の方の作品は力作ぞろいです。
1号よりも、さらにいいものが出来そうな予感がしています。
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