Apr 17, 2008
芋づる式思い出映画「エンドレスワルツ」
若松孝二の映画「実録 連合赤軍」を何となく見ようかな、どうしようかなと思っている。何しろ、あさま山荘事件は僕の生まれる前の出来事。親父が「ずっとテレビ中継してたな」と云ってた。けれど前見た若松監督の「エンドレスワルツ」はけっこう面白かったので。やはり見ようかな。役所広司がでてたあさま山荘の映画はどうも見る気になれなかったし。思想の問題として重要な点はあるだろうから迂闊にはいえないんだけれど、思いつきだけどいじめとか排除と関係あるのかもしれないな。グループとか関係の中での排除の機制を自分の中にもあるものとして自覚しないと、そこで発生する力は暴力として駆動するのだろうか。なぜか坂口弘の本を図書館で借りた覚えがある。あの人はうたを書いていたんだったな。でも内容あまり覚えてないな。永山則夫は小説書いてたし。宗男と連座した佐藤優の本はバンバン売れているし。刑務所や拘置所って実は文学空間なのだろうか。
「エンドレスワルツ」について。あれは確かジャズ奏者阿部薫と鈴木いづみの関係を描いたものだった。どちらもリアルタイムでは知らない。阿部薫は町田康、鈴木いづみは広田玲於奈が演じていた。 印象:町田康はあの映画で非常に男前だと思った。けれど小説はあまり読んでない。とにかく男前だった。あの映画での阿部薫はかなり壊れてる人だった。ほんまはどうかわからんけれど、とにかく壊れた人で散々女を振り回すのであった。けれど、どこかにイノセントな凄さがあってやはりいい男に見えてしまうのだろうなとも思った。「男は身勝手」みたいなお話のような気もしてしまったのだが、どうもそれだけではなくそのいい男さと演奏が渾然一体となって彼の魅力を形成していたようだ。とにかく僕は阿部薫と鈴木いづみが一種のカルチャスターだったことしか知らないのだけど。
幽霊になって奥さんの前にあらわれるところはいい。色々映画について調べたら幻覚という感じの記述もあったが僕はある種魂のようなものを感じたため「幽霊」と書く。「鉄道員」で娘の幽霊が高倉健の前にあらわれる感じとはまったくちがう。僕は幽霊を見たことがない。そういえば小学生の時盲腸で入院していたら隣のおばさんが「だんなの幽霊が枕元にたった話」をしてくれた。おばさんは素敵な感じの人だったので幽霊の在非在以前に「そうなんだ」と得心してしまった。
結局「鉄道員」は何となく「交感」がないような気がするのだ。愛といってもいいかもしれないがそういうものが空間に満ちる感じ。「エンドレスワルツ」にはあったんだよな。部屋の感じとかも好きだった。
で、若松孝二の映画情報を調べていたら、なんと詩人福間健二さんの名前が!福間さんは若い時若松プロで映画製作にたずさわっていたのか。知らなかった。福間さんが訳したブローディガン「東京日記」は覚えている。ブローディガンは生前日本に来たそうなのだが、なんかトイレでオシッコをする詩もあったような気がする。(あったかな?自信なくなってきた)最近「アメリカの鱒釣り」をぱらぱらめくっていたら「俳句」について書いてるんだよな。ブローディガンの文章も短詩と短編のハイブリットみたいで読むと適度にさらさらしていてしんとした気持ちになる。非常に落ち着く。(根底にはいっぱいしんどい感じがあるのだと思うが)それでいつも居眠りをしてしまうのだが。
※石原さんの日記で福間さんの映画「岡山の娘」が告知されていました。予告編を見る限り、いい感じかな。大阪だと十三の七芸あたりでやってくれぬかな。
※町田康の第一詩集「供花」はよかったように思う。大阪弁の詩があって、僕は関西人なので親近感がある。ただし他の作品は知らない。
※石井聰互の映画「エンジェルダスト」にでていた若松某という怪優と若松孝二を勘違いしてた時期がある。なんでだ。
「実録・連合赤軍」予告編
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