Jul 31, 2007
袖のボタン
丸谷才一『袖のボタン』を読む。今日読み始めて、3分の2くらい読んだ。最近、政治のことばかり、書いて少々疲れたので、骨休めになるエッセイ。でも、中身は濃厚。折口信夫の命名の謎や、なぜ天皇は恋歌を歌わなくなったかや、野球、景観について、赤塚不二夫へのオマージュと多彩。反時代的で、同時代的。短くコンパクトなのに優れた批評として、読み応えあり。丸谷才一は確かジョイスの『若き芸術家の肖像』を訳していて、読んだ事を覚えている。僕は丸谷才一に対して、偏見を持っていたが、80にして、これほど頭が柔らかいとは、恐れ入った。しかも芯がぶれない。特に大岡昇平の『野火』を高く評価していて、僕も野火が好きなのでうれしくなった。ハイテンションでブログを書く日が続いたので、今日はこれくらい。
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