Mar 14, 2007
祖母と同年代の人の本を最近読んでいた
昨日、司馬遼太郎『峠』全巻読み終わる。久々に、心躍る読書で、僕はかなり、はまった。これはいいですね。おススメです。侍という在り方以前に、歴史に翻弄される人間や、流れが、迫ってきました。司馬遼太郎という人の作品を単なる歴史小説と思って、避けてきたのが、もったいなかったなあと思った。でも『峠』がいいんだと思う。自分に引っかかってくるものがあった。侍というのは僕は苦手で、そんな生き方嫌だなあと思っていたのだけれど、それから、男の生き方といえば、侍を手本にみたいな考え方が苦手だったのだけど、自分の中に侍的なものを少し発見した気分です。というか、単に感化されたのかもね。でも、侍的なものっていうのは、どっか人間の何かをくすぐる気がする。あと、敗北の美学というものもあるのかも。内容は詳しく云いません。興味あったら、是非読んでください。つまんなかったら仕方ないけど。司馬遼太郎さんも含め、吉本隆明、水木しげる、鶴見俊輔、ここ最近読んだ人が、1922~23年生まれで、84、5歳くらいの人たちだと気づきました。偶然か、必然か、こないだ亡くなった祖母の享年と同じくらい。改めて、人生には、流れというものがあるのだなあと思いました。吉本さんの『真贋』を買ったのは、徳島に帰るバスの直前でした。僕は、勉強のためだけに本を読んでいるのではないなあと思った。何かが知りたいというのはあるのだけれど、そうではなくて。別に同い年の人たちの本を読んでも祖母のことがわかるわけではないですよね。それはそうなんだけれど、何か気持ちというのがあったんだと思う。同じ時代を生きたというのは大事で、戦時下を生きた人が身内では、また一人亡くなった。そういうのは、生きている感覚というか、自分なりの歴史感覚として大事だと思う。
今は、維新というのをちょっと面白いなあと思っています。今までの生きかたが通用しなくなるとき、人はどうするのかなという感じで。
今日はよしもとばなな『デッドエンドの思い出』を読みました。この人は作文体というのだろうか。気の抜けてしまう文章も多いが司馬遼太郎をあつく読んだ後なので、息抜きで。でも、案外面白かった。よしもとばなながこの本が一番好きだというのはわかる気がする。バカにする方もいるかもしれないけど、大事なことが書かれている気がします。本も人みたいなもので、とっつきにくかったり、好みがあるけど、話してみたら案外というのが、司馬遼太郎さん、よしもとばななさんの本に感じることが出来た気がした。
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