Dec 21, 2006
「僕の歩く道」のちょっと辛口な感想
クサナギくんのドラマが一昨日終わった。以前「僕の生きる道」というクサナギくん主演のドラマがあって、こちらの方が訴えてくるものがあった。だけど「歩く道」のほうもけっこうマメに見ていた。次々と、困難をクリアしていく辺りが、私には解せなかった。もちろん、自閉症の人が何もできないわけではなく、私の介護職時代の経験でも、彼らは、その人にとって難しいことをクリアしていくことが度々あり、うれしくなったものだ。私はグループホームにいたから、夜寝れなかった人が落ち着いて眠れるようになったり、今まで家族と一緒にいた人が、親と離れても過ごせるようになったり。
だから否定はしないけども、あまりにもご都合主義的であった。できること、できないことを静かに見つめるドラマであってほしかった。
それと、自閉症の人が人を好きになるというのは、あると思う。だけど、このドラマのように、それを両者が「恋愛」として受け入れる事態がどれくらいあるのだろうか。私はこのドラマほど楽観的になれない。もちろん、自閉症といっても、様々な人がいるわけだが、私の職場経験からは「恋愛」という形で成就できる人はあまりいなかった。逆に私は彼らの気持ちがきわめてストレートというか、気に入った人を見つけるセンサーはあると思うのだった。(だから、その点ではこのドラマはおかしくないかもしれない)それが私に伝わってくると、私はしょうがねえなあと思いながら、とてもうれしかった。そういう関係の機微みたいなものがあって、そういうのを出してくれないかなあと思った。全体に私は奇蹟的なエピソードを作り上げてしまうということに反発をもったので、実は奇蹟というのは、いつも起こりつづけていて、それを丁寧に描写してほしいのだが看板ドラマではできないか…。蛇足だが、主題歌が「ありがとう」だからといって、クサナギくんのロードレースのゼッケンを39にすることや、グループホームの名を「ありがとう」とするのは勘弁してほしかった。
浅野和之さんはとてもかっこいいと思った。本仮屋ユイナちゃんはかわいかった。MEGUMIもちゃんとお芝居していた。他にもしっかり芝居できる人が多くてそれはよかった。だから脚本の持つ思想というのがもったいない。
昨日は仕事しながら、合間に職場の職員さんと話していてとても楽しかった。憲法のことも話した。このことは、また考えたいと思っている。けっこう危機感をもっている。というか本格的な「憲法改正」というのは、生まれて初めてだ。解釈改憲というのはなんぼでもあったけど、安部さんは戦後初めてが売りなのかなあ。支持率低下といわれているがこれは復党問題のせいだけではなく、結局、この人に色んなことをたくせるかという懸念がでてきたことが大きいだろう。だから普通になってきたのである。小泉さんがお祭り政治みたいなのをやりすぎたので、その反動と云う面では不利だろうが。政治は本当はすごく地味な仕事だと思う。
最後に亀田勝ったなあ。なんかほっとしたのが自分でも変な感じだった。亀田は相手のことをきちんと勉強しているように感じた。ランダエタは前の亀田のとおりやれば勝てると踏んでいたのだろうか。
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