Oct 08, 2008
父母の手記
手前味噌のようで恐縮ですが、2004年までにほぼ完成させたこのようなサイトがあります。自分自身、完成させてからあまり覗くことはなかったような気がしますし、ここを見つけて下さったのが「憲法九条の会」の方々であったことも、あたりまえのような気もしますが、わたくし自身にはそのような意識は皆無でした。今は亡き父母が書いた拙い記録を入力し、残しておこうと思ったことがきっかけで、それ以上の意識はなかったように思います。
しかし、親しくさせて頂いている方が、ここに気付いて読んで下さいました。「ご両親の手記は初めて拝読しました。文章力とか表現力とかを越えて、《事実》のみがこれほど強く人を打つのか(言い換えればそれほど強烈な事実だったのだ!)とオイオイ泣いてしまいました。」というお言葉を頂いて、あらためて読みかえしました。
実はこの時、わたくしも初めて泣きました。そして入力しながら「これほどに、父と母の記憶のずれがない。」という驚きの気持は、今回も同じことでした。父母はともに文筆家ではありません。このような長い文章もめったに書かなかったと思います。
わたくしが大きくなってからの母はわがままでした。父はそれを許し続けていましたので、一度だけ父にたずねたことがありました。「大陸にいた頃には、お母さんに苦労させたからな。」と答えるのみでした。苦労したのは父も同じことだったと思います。海を渡った花嫁だった母への謝罪だったのでしょうか?
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