Jan 06, 2008
風ととに去りぬ
(本当はクラーク・ゲーブルだけを掲載したいのですが。。。独り言。)
監督:ヴィクター・フレミング
原作:マーガレット・ミッチェル
スカーレット・オハラ:ヴィヴィアン・リー
レット・バトラー:クラーク・ゲーブル
アシュレ・ウィルクス:レスリー・ハワード
メラニー・ハミルトン:オリヴィア・デ・ハヴィランド
今更言うまでもないことですが、「風と共に去りぬ(Gone with the Wind)」は、一九三九年制作のアメリカ映画です。全編で三時間四十二分という大長編であるにも関わらず、当時空前のヒットを記録したそうです。この制作年を改めて確かめてみると、この時にはわたくしはまだ生まれていません。さらに日本で公開されたのは一九五二年です。この長い空白には「戦争」があったということですね。さらに言えばわたくしが十代に郷里の映画館で観た記憶はありますが、その時すでに新作映画ではなかったのだと初めて気付かされました。これをあらためてNHKのBSで観られたということですね。
これはアメリカの南北戦争に巻き込まれ、運命を翻弄された、男女の愛の物語であり、石原吉郎の言葉を借りれば「戦争のもっとも大きな罪は、一人の運命に対する罪である。」とも言える物語です。
一八六一年、アメリカは南部と北部の対立が深まり、内戦が避けられないところまできていた。ジョージア州タラの大地主ウィルクス家の御曹司アシュレーの結婚相手は自分だと信じていた、同じくタラの大地主ジェラルド・オハラの美しい長女のスカーレットは、彼が従姉妹メラニーと婚約すると聞き、絶望的な状況となる。
その精神的な痛手と、南北戦争による貧苦の生活など不幸は重なるばかりだった。スカーレットは二度の偽りの結婚、夫の戦死、次には事故死と二度の未亡人となる。こうした日々を、タラの屋敷と土地を守るため、スカーレットは狡猾と思えるほどの逞しさで生き抜く。レット・バトラーは幾たびかスカーレットを救う役割を果たしてきた。
一八六五年、南軍の降伏で戦争は終わった。数々のすれ違いを乗り越えてやっと結ばれたスカーレットとレットはアトランタに豪邸を新築、まもなく娘のボニーが産まれ、幸せの絶頂を迎える。ようやく訪れたかに見える平和だが、スカーレットはアシュレーへの思いを消すことができない。嫉妬に苦しむレットは、スカーレットとの離婚を決意して、ボニーをつれてロンドンへ行く。母を恋しがる幼い娘が不憫になったレットはアトランタに戻るが、スカーレットとの仲は戻らなかった。それどころか、口論の末にスカーレットが階段から落ち、二人目の子供を流産してしまう。不運は続き、ボニーが落馬して命を落す。そしてレットの愛も消えた。
すべてを失ってようやくスカーレットはレットへの愛に気付く。スカーレットは絶望の渕から、すぐに希望を取り戻す。ここが最後の有名な台詞です。
『レットをどうやって連れ戻すか、明日のことは明日、タラに帰って考えればいい……。』
美しく、情熱的で、気位の高い女性の実りの少ない人生ではあったとしても、スカーレットは「絶望」や「虚無」や「失墜」に堕ちることはなかった。控えめで清楚なメラニーと、対照的に描きだされた女性の生き方は、時代を超えて変わらないテーマでしょう。
Edit this entry...
wikieditish message: Ready to edit this entry.
A quick preview will be rendered here when you click "Preview" button.