Apr 14, 2009
哲学者 鶴見俊輔(続)
書き忘れたことがありましたので、続編を書きます。
鶴見俊輔には膨大な著書がもちろんありますが、鶴見氏たちの大きな仕事の1つに「思想の科学」という雑誌を長きに渡り、発行し続けたことにもありました。「思想の科学」は1946年(敗戦直後!)から1996年まで刊行された月刊の思想誌でした。
鶴見俊輔、丸山眞男、都留重人、武谷三男、武田清子、渡辺慧、鶴見和子の7人の同人が「先駆社」を創立し「思想の科学」を創刊しました。出版社はその後建民社、講談社、中央公論社と変わりましたが。
1961年の「天皇制」特集号(1961年12月号)を、出版社が編集者の「思想の科学研究会」に無断で雑誌を断裁してしまう事件が起こりました。編集者らは抗議し自主刊行すべく1962年3月に有限会社「思想の科学社」を創立。初代の代表取締役に哲学者の久野収が就任しました。1996年3月に刊行された5月号をもって通算536号で休刊となり50年の歴史に終止符を打ちました。
刊行の歴史は以下の通り。
第一次思想の科学(先駆社版) - 1946年5月〜1951年4月
第二次思想の科学(建民社版) - 1953年1月〜1954年5月
第三次思想の科学(講談社版) - 1954年5月〜1956年2月
第四次思想の科学(中央公論社版) - 1959年1月〜1961年12月
第五次思想の科学(思想の科学社版) - 1962年3月〜1972年3月
第六次思想の科学(同上) - 1972年4月〜1981年3月
第七次思想の科学(同上) - 1981年4月〜1993年2月
第八次思想の科学(同上) - 1993年3月〜1996年5月
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「アサヒジャーナル」が「週間朝日」の増刊号という形をとって、復刊の試みをしているようです。さてさて、その後はいかなるものか?
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