(2006.1.1~6.25)
6月25日 夏至を過ぎて
ビヨウヤナギの花。名前を確かめようと、昨年(05年)の前半の日記をひらいたら、トップの6月26日の項にでていた。掲載日が今日と一日ちがいで、毎年同じような花をみて写真を撮っている。
これは裏庭に咲いていた。去年6月19日にも裏庭でオレンジ色のスカシユリを撮影している。あれは今年はどうなったのだろう。よくわからない。
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昨日は神奈川県立近代文学館で開催された第18回横浜詩人会現代詩公開セミナー
にでかけた。会は佐々木幹郎氏の脚本による映画 「眠れ密 第三部」(1976年度作品 ビデオ版)の上映と、佐々木幹郎氏の講演「中原中也 悲しみからはじまる」とという二部構成。
「眠れ密」は、中原中也の恋人だった長谷川泰子の唯一の主演映画だという。映画全体は「女優」という視点から、長谷川さんの生涯を浮き彫りにする三部構成の作品だったらしいが、上映されたのはそのうちの第三部(モノクロ、24分)。長谷川泰子さんの撮影当時の現在(長谷川さんは1904年生まれなので、撮影当時72歳ということになる)を、ドキュメントタッチで描いたものだ。
長谷川泰子さんというのは、いうまでもなく、詩人中原中也や評論家の小林秀雄に関連する伝記的な記述を読むと、互いに親密な友人だった二人の関係に特異な位置をしめる印象的な女性として、必ずといっていいほど登場する。具体的にいえば中也の恋人だった長谷川さんを小林が奪うということがあり、小林はそのご同棲していた長谷川さんの元から寝間着姿のまま突然出奔する、という形で、二人の関係に終止符がうたれる。このドラマチックな恋愛模様のエピソードについては、「奇怪な三角関係」と書いた小林の記述も含め多くの文献に描かれていて、いまや漫画化もされている(曽根富美子『含羞』(1,2)(1990年10月23日発行・モーニングKC)ので、知っている人も多いと思う。
そんななかで重要な役割をはたした長谷川泰子そのひとの気持ちについては、当事者もふくめあまりにもふれられていない、ということが若い頃不満だったと佐々木氏はおっしゃっていたが、この映画全体としては、若い頃女優をしていた長谷川さんの生涯にわたる「女優」への思いや、ひとりの女性としての素顔に照明を当てようと試みた作品、というふうに想像されるのだった。
かって若い頃中也の詩を愛読した人、いまでも愛読している人というのも多いと思う。彼の作品を巡る研究については、どうやら(私自身は未読だが)、2000年から2004年にかけて刊行された『新編中原中也全集』(全5巻、別巻1 角川書店)によって、作品成立までのくわしい経緯が推察できるようになってきて、宮澤賢治研究みたいに新しい段階に入っているようだ。その全集の編集委員をされた佐々木氏の講演は、上記の映画制作の背景や撮影エピソードなどのほかに、いくつかの詩作品の読み解きなども披瀝されて、たのしく興味ぶかいものだった。
中原の作品研究が新しい段階に入っているようだと書いたが、その最新の成果ともいうべき佐々木氏の著書『中原中也 悲しみからはじまる』(2005年9月12日発行・みすず書房)、も会場で売られていた。これは会場でもとめて、サインをしていただいた(^^)。じつは今朝ざっと卒読したところなのだった。。
秋空は鈍色にして
黒馬の瞳のひかり
水涸(か)れて落つる百合花
あゝ こころうつろなるかな
これは、中也の「臨終」という詩の冒頭。二次会ではテーブルで高田昭子さん、吉田文憲さんといっしょになって歓談したが、若い頃に中也を暗記するほど読んだという吉田さんが、すらすらと口にされた。そのときの話の内容は、中也の詩の手法の当時における新しい意味、というようなことに関連していたのだが、この一節だけを記念のためにここに書いておきたい。会場では、長谷川泰子さんの若い頃の写真(長谷川さんが映画会社の「グレタ・ガルボに似た女」という女優公募に応募し、一等で当選したとき使用された写真だという)が拡大されてスクリーンにうつしだされていたが、その印象的な瞳を、さいしょみて、内心、牝鹿の瞳ようだ、と思ったのと、個人的に符合しているのだった(^^)(作品は、旧版の中也全集から転載しました)。
* 連載の植物 *
オオガハスは、ますますあやうい感じだ。
葉がつぎつぎ枯れてどうなるのだろう。。
6月20日 pspc掲示板のこと
昨日、鱗造さんにpspc掲示板というのを制作していただいて、灰皿町内ではこのサイトのほか、有働さん、小川さん、白井さん、高田さん宅のトップページに設置しました。
以前にも書いたことがありますが、pspcというのは、竹内敏喜さんが主宰する詩のグループの名称で、poetic spce programing clubの略。竹内さんは毎月都内の喫茶店の談話室を借りて、もちより作品の合評会を主宰されたり、合評会の参加メンバーによる同人誌「repure」(ル・ピュール、現在3号ができたてです)を発行されたりと、充実した活動をされています。
私は竹内さんに誘われて04年8月から合評会に参加。今のところ竹内さんは日頃ネットにアクセスするという環境にないみたいですが、会に参加される方の多くはご自身のサイトやブログをおもちのようなので、ネットにもなにか情報交換の場があれば便利ではないかと思って、今回、灰皿町(清水鱗造さんの自宅サーバ内)に掲示板をつくっていただいた次第です。
6月18日 あわただしい朝
朝9時過ぎのアジサイ。
今日はPSPの会。そのまえに美術展に寄るので、ちょっとあわただしい。
つづきは帰宅後に。
ということで、帰宅後というか、更新が翌日になった。。
日曜日朝9時過ぎのアジサイ。
これは今日、月曜日に撮影。花盛りだ。
これは日曜日、この花は名前を失念。。
日曜日、東京オペラシティで中庭のオブジェの巨大な人物像を撮影。
顎の部分が動くので、雨水を飲んでいるようになる(^^;。
PSPの会に行くついでに、高田昭子さんと見に行った美術展は「武満徹 Visions in Time」というもの。
これは作曲家武満徹の足跡を懐古しつつ、同時代の前衛絵画を展示するもの(最終日)で、
海埜今日子さんが、ブログの4月25日の項「接点とさけめ」で詳しい印象記を書かれている。
武満関連のものとしては自作絵画やスコアやピアノ、愛蔵した日用品や山荘の居室のデスクまわりの様子などが再現されていたが、なかに料理の献立をイラスト入りでメモしたノートが展示されていて、「貧乏菜」という、白菜に中華風のたれをかける献立があって、これはそのうちつくってみようと思った。どうも注目するところが違ってしまう(^^;。。
東京オペラシティの中庭にあるレストランから撮影。昼くらいに雨があがる、という予報がはずれて終日雨につきまとわれた一日だった。
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パンドラ普及作戦
先日リンクコーナーにインターネットラジオ局「パンドラ」のサイトをリンクしたけれど、これはネットにアクセスしながらちょっと音楽がききたいときにとても快適(3月頃から時々つかっている)なので、是非ひろめたい(^^)。
登録方法は、ネットで検索したところ、ヤジマさんという方のヤフーブログに日本語でわかりやすく解説されている。興味のある方は、ぜひお試しあれ。。
* 連載の植物 *
オオガハスの葉は枯れつつある。どうもあやうい感じだ。
6月11日 梅雨入り
関東地方が梅雨入りした。今日も雨。
アジサイの彩りがうつくしい。
* 連載の植物 *
オオガハスは葉が黒ずんでいるのが気になる。
6月4日 朝の庭。
今朝は曇天。昨夜から気温もやや低い感じだ。日曜美術館をみてから庭にでてみた。
山アジサイ(クレナイ)の花。
今年もこれからだんだん赤く染まっていく。
アスチルベ。
キョウガノコ。
毎年この時期にアスチルベとキョウガノコが競うように咲く。
繊細な花のかたちに驚きがある。
ツキヌキニンドウが垣根に咲いているをみかけた。
これからひと月以上咲いていると思う。もう夏のイメージの花だ。
* 連載の植物 *
オオガハスの葉はゆっくりひらいている。
ハスはこのなかなか立派な鉢にいけてあるのだけど、
実は水漏れするので、漬け物容器と二重になっている(^^;。
5月28日 御苑散歩。
朝方には雨があがるという予報だったけれど、
10時近くなっても降りやまず、ようやく空が明るくなってきた。
今日は午後から御苑散歩のために外出。
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新宿御苑では雨上がりの好天に恵まれて、
気持ちのいい午後のひとときを過ごすことができた。
この画像は今回も休憩した池の前の斜面の隣にあるレストハウスから撮影
(画像をクリックすると路上に寝そべっているノラネコがみられます)。
雲間からときおり兆す日射しはもう夏という感じ。
今回は薔薇園にたちよった。
色とりどりの薔薇。
これでも撮影した花の半分ほどの分量だ。
おりしも御苑の創立100周年ということで、
苑内や街中でイベントが行われていた。
これは帰りがけに遭遇した御神輿など。
神主さんがオープンカーにのっているのが今風だ。
今回の参加者は鱗造さん、足立さん、高田さん。
このあと喫茶店らんぶるに寄って雑談後、
6時頃に散会した。
* 連載の植物 *
アマリリスは、小さな芽の変化がないのでしばらく様子をみることに。
チモシーとニンジンはしおれてしまった。
オオガハスは先端の葉がかすかにひらきはじめた様子。
5月21日 でかけるまえの庭。
小さい薔薇を大きく撮影。
もう紫陽花の季節だ。
この花は夕暮れにパイナップルににた香りを放つと言う。
名前はまだ調べわすれている。。。
ヒヤシンス。
* 連載の植物 *
アマリリスは花をつけた茎が完璧に萎れてしまった。
新しい芽(葉っぱになるのかな)が姿をあらわしている。
チモシーもニンジンも真っ直ぐ立てないのがではじめた。
オオガハスはもう少し水深があったほうがいいかと思い、
大きい器にうつしてみた。
5月14日 雨あがれども曇天。
今日も雨あがりの日曜日。
庭の花の勢いは一段落という感じだ。
薔薇よ、薔薇よ。
のっぺりとおおどかなクレマチス。。
* 連載の植物 *
アマリリスは最後の一輪がとうとう萎れた。
思えば約3ヶ月の間、ずいぶん楽しませてくれたものだった。
画像が暗くて小さいのでみにくいが、
根元から、若葉なのか花の芽なのか、すこし伸びはじめている。
チモシーもニンジンの葉もバンブーハウスの庭で健やか。。
オオガハスはひょろひょろ伸びている。
あの硬い殻がそれぞれ二つに割れはじめている。
5月7日 花のかたち。
紅さんざしの花。
今日は朝方に雨がふったもよう。
午後になって露に濡れた花をアップで撮影してみた。
* 連載の植物 *
アマリリスは一輪をのこすのみ。
チモシーは相変わらず。。
どこまで伸びるかニンジンの葉。
オオガハスは水面に顔をだしている。
4月30日 みどりの日にドールショーにいった。
あやめのはな。
撮影場所は旧芝離宮恩賜庭園。
今年も浜松町の産業会館で開催されたドールショーの帰りに立ちよった。
この庭園は江戸最古の大名庭園で大きな池(泉水・江戸時代には海水をひきいれていたという)が特徴だ。
はなみずきも見事だった。
ドールショーでは、人形や小物をいくつか購入。
テーブルの上にプチブライスのカリビアンジュエルがいる。
喫茶店で休憩したときに撮影した。
喫茶店とはいっても座ったのは店の前のテーブル席。
路ゆくひとがカリビアンをさりげなくみて通る(^^)。
今回もおつきあい頂いた高田昭子さんと。
* 庭の植物 *
牡丹が咲いた。
ニライカナイ(ぺこさんからいただいた椿)は二輪目が咲いた。
この赤が人気なのだそうが、画像で赤を再現するのは難しい。
* 連載の植物 *
アマリリスは二本目の花が満開状態。
とうとう40センチ程の丈になった。
チモシーも健在だ。。
しまい忘れていたニンジンから葉がでていたので、
ちょんぎって撮影した。本体はカレーに使用。
思い立って、ぺこさんから二年ほどまえ(04年の8月末)にいただいてあった
オオガハスの実の両端をカッターで削って水の中に沈めてみたところ、
なんと発芽した。
赤玉土に腐葉土をすこしまぜた土を鉢にいれて置いてみた。
そだつだろうか(緑色の芽がみえている)
解説)
オオガハス(大賀ハス)は、1951年に千葉市検見川遺跡の地下6メートルの場所から、東大の大賀一郎教授が、縄文時代の木船とともに古代ハスの実3粒を発見して、そのうち一粒の開花に成功したことで、2000年の眠りからさめた花ということで世界的に話題になった。いまでは里子がふえて一般にも普及しているという。2000年も眠り続けるだけあって、種の表面はやたら固い層に覆われていて、削るのに苦労したのだった。
4月23日 椿そのほか 2。
今朝は小雨模様の曇天。しゃくなげの色がみずみずしい。
昨年ぺこさんからいただいた椿の苗の一つに花が咲いた。
ニライカナイだろうか。
はなみずき。この季節、買い物にでて並木道でみるのが楽しみ。
ここは庭の裏手のカメの楽園。
毎日通って葉をすこしずつちぎって与えている。
* 連載の植物 *
アマリリス。
一週間で二本目の花の芽がぐんぐん伸びて一本目を追い越した。。
アマリリスのおまけ
矢印のところに小さく顔をだしているのは、三本目の花の芽のようだ。
ジュリアナは為丸式栽培法を試みている。。
チモシーは、しっかりしてきた。鳥がきている。
4月16日 椿そのほか。
庭は椿の花盛り。
やわらかな色あい。
昨年ぺこさんにいただいた蕾にも紅がさしはじめた。。。
すおうの花。
しゃがもめだって咲いている。
たいつりそう。
はなびらに飾られて。。。
* 連載の植物 *
アマリリス。
三つの花も順次萎れはじめている。二本目の花の芽がぐんぐん伸びた。。
チモシーは、かなりしげりはじめた。もう限度だろうか。。
4月9日 御苑の散歩。
木曜日の午後、清水鱗造さんと新宿御苑を散歩した。
天候もよく風もあまりない花見日和で平日とはいえ人出も多かった。
毎年不定期に行われている「御苑散歩」に参加したひとだったら、
どこから見た景色なのかわかると思う(^^)。
池の対岸をズームで撮影。
咲き乱れるという感じだ。
* 温室*
沖縄の植物園を思い出す美しいヒスイカズラ。
蓮もみごとに咲いていた。
つい人形を乗せてみたいと思ってしまう。。。
オペラでもきこえてきそうな形をした洋ラン。
* 庭の植物 *
しゃくなげが咲きはじめた。
椿はいつもしっとりしている。
散りこぼれた桜の花びらと菫。
* 連載の植物 *
アマリリス。
最初に咲いた花ははやくも萎れて、うしろに隠れていた三つの蕾が、
いっせいに開花を始めた。
変化のテンポがはやいので面白い。
チモシーは、まばらなまま育っている。
先日ペットフードの店に九官鳥の餌を買いにいった時、
チモシーを原料にした兎用の健康食品というのがあったので、
まわりに兎を配してみた(^^)
4月2日 花の季節。
金曜日の午後、多摩川堤防を歩いた。
「桜まつり」の直前で提灯がかざられている。
青空とのとりあわせが綺麗だ。
これは今朝撮影した家のはす向かいにある神社の桜。
おもむきのある社の佇まいとしっくりなじんでいる。
* 庭の花*
ようやく椿が咲き始めた。。
スズランスイセンの可憐な花。
こちらも可憐なハナニラの花。
3月12日に蕾状態の画像をのせたぼけの花も咲いていた。
* おどろきの植物たち*
これは椿。過去の吸殻山日記をたどってみると、去年の3月20日に花の咲いた画像が掲載してあって、3月13日に崖の斜面の椿から蕾つきの枝を取ってきて、硝子瓶に投げ入れたものだとわかった。驚いたことに、たまに水を補給していて、一年以上たつのに、枯れずに青々としている。これが一年間ずっと食卓の上においてあった、ということのほうが、普通は驚きかもしれないけど(^^;。いくつかの葉の葉脈の中央から、小さな芽のようなものが芽吹いている。最初どこからか草の種がとんできて着床(というのだろうか)したのかと思っていたが、よくみると、みんな同じ位置から発芽していて、椿の芽のようにおもえる。とくに調べていないので、どういう現象なのかわかっていない。
こちらは今年の元旦の日記に登場したシンビジウム。昨年暮れに姉からもらった時から、もう三ヶ月以上変わらず咲いていることになる。どうなっているのだろうか(こちらも置かれている場所がほとんどかわっていない(^^;)。。
* 連載の植物 *
アマリリスは、満開というところ。
花の後ろ側や根元にも花芽があるので、それらもやがて咲きそうだ。
花に栄養がとられるせいか、背丈の急速な生長ぶりは今のところとまったようだ。。
チモシーは、まばらながら芽をだしはじめた。
ひさしぶりに人形の家の正面画像。
3月26日 堤防に桜をみにいった。
土曜日の午後、多摩川の堤防にて、散策すること数分、
ようやく咲いているのをみつけた。
開花宣言には、一本の樹木に花が6輪ほど開くのが条件だというので、
もうひといき、というところ。
開花寸前の桜の並木。
ちなみに開花宣言から一週間ほどで「満開」(8割が開花状態)になるという。
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アマリリスは、とうとう開花した。
みごと、というしかない大きな花。
チモシー。種を蒔いて水をやったのが3月20日のこと。
まだ発芽しない。
3月19日 開花シーズン到来
月曜日にようやく注目していた梅が咲いた。
ずっと気にかけていたので嬉しいことだ。
こちらは前後して咲いた紅梅。夕光をあびて美しい。
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先週のせた沈丁花の蕾がひらきはじめた。
こちらも先週は蕾だったヒイラギナンテンの花。
今年も庭の近辺では崖の中程にある椿が最初に開花した。
中には蕾の上部のはなびらだけがきれいに無くなっているものが複数あった。
鳥のしわざだろうか。犯行現場をみてみたいところ。
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アマリリスは、今週も驚きの生長ぶりだった。
これはニンテンドックスというバンダイの食玩のセット。
右のケースに人形のもっている種(カナダ産チモシーの普通種)を、
蒔いて水をやると、4.5日で発芽する、と箱に書いてある。
為丸さんの植物の発芽実験みたいだけれど、これも連載してみたい。
3月12日 春のきざし その2
馬酔木の花ふたたび。先週、馬酔木の画像をのせた日に、折口信夫の『死者の書』を読み返していて目に留まった歌があった。
石の上に生ふる馬酔木(あしび)を手折らめど見すべき君が在りと言はなくに(万2-166)
大伯皇女 が、謀反の罪で二十四歳の若さで刑死した弟の大津皇子の屍を二上山に移葬するときに詠んだうた、とされる。1300年以上もまえの、若い弟に先立たれた姉の哀しみが、美しい花の名に託されて伝わってくる。
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はじけそうなのに、まだ咲かない庭の梅。。。
こういうのをみていると、易経の「風山漸」の卦を連想する、
というひとは、あまりいないかもしれない。
みんながんばっているようだ。
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アマリリスも今週はぐぐっという感じで、驚きの生長ぶりだった。
3月5日 春のきざし
馬酔木の花がさいた。
これはなんだか、やわらかそうだ。。
これはまだ、かたそうな蕾。。。
ぺこさんの椿ももうひといき。。
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いただいた桜の写真の絵葉書をバックに並ぶ、
映画「ナルニア国物語」のキャラクターたち(^^;。。。
アマリリス。ずいぶんとしっかりしてきた。。
2月26日 雨がしとしと日曜日
朝起きてから、庭で適当に写真でもとって日記にのせよう、
という思惑は、外れてしまった。梅も椿もまだ咲いていない。
カメラが濡れるので早々に退散。
この二体のピエロの人形は、先日古道具屋の家具売り場で、
棚の上で埃を被っていたのをみつけて買い求めたもの。
それぞれボタンがちぎれていたり、靴の先が欠けていたり、、、。
店の人も買い手が現れたのが意外だったようで、
この服のえりは色焼けしてますよとかいいながら、
すまなそうに、ひとつ500円でいいですと言ったのだった(^^)。
顔の汚れを丁寧に拭きとったり、服を洗濯したり、足を補修したり、
そうやってみると、なかなか美しい。
たぶん一年まえだったら予想もしなかったことだが、
わが庵はだんだん人形の家に近づきつつあるのだった。。。
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これは先週の日曜日に、「PSPの会」(詩の合評会)に行ったときの二次会の写真。
めずらしく大人数になったので、記念にスナップ撮影したものだ。
当日のことについては、小川三郎さんがブログ(Feb 22,2006の項)で書かれている。
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アマリリス。芽自体が生長しているのが、緑色の部分の下側に新しい層ができているのでわかる。。。
2月19日 今朝の庭で
昨年ぺこさんから頂いた椿の苗。蕾がふくらんでいる。
垣根の椿も同じような感じで、今年は全体に開花が遅れている。。
これははやばやと咲いた梅の鉢。「紅冬至」と札にある。
大きな梅の木はまだ咲かない。
午後から外出、ということで、庭に出て、ばたばたと撮影した画像をアップしました。
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アマリリス。すこし青みがかってきたような。。
2月12日 冬の風景など
冬の人気ない公営プールには、なんともいえない風情がある。笑いさざめき、水着姿で行き来する若い男女や、くっきりとした影をおとす眩しい日射しの幻影。「夏」という観念の季節が、もう二度ととりもどせない時間、たぶんそのさなかにいてもけして気づかないような、ほろびやすい記憶の時間と結びついていることを知るのはそんな時だ。
冬の誰もいない運動場も、また別の季節の記憶に結びついている。フィールドを走る人の幻。ハードルを跳び越える人の幻。ひたむきに棒高跳びの練習をするひとの幻。みどりの風がふきぬける、長い午後の記憶。
子供の頃、朝の通学路の路肩で霜柱をみつけてはよく踏んで歩いた。その頃は交通量の多い幹線道路をのぞけば、ほとんどの道は舗装されていなかった。今年の冬は寒かったせいか、なんども庭の隅でみごとな霜柱をみかけて、そんなことを懐かしく思った。
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アマリリスの鉢。植物が入っているとはとても思えないような、真四角の綺麗な箱に梱包されているものをもらった。陽当たりのよい場所において、週に一度コップ一杯の水を補給してやると数週間で花が咲くという。これから毎週撮影して、画像を掲載してみたい。
2月5日 国立のワークショップでクレジオ氏の話をきく
昨日の土曜日には、国立市佐野書院で開かれた『ヨーロッパから「もうひとつの場所」(Ailleurs)へ―外部の〈ヨーロッパ人〉ル・クレジオを迎えて―』というワークショップにでかけた。
主催は一橋大学の法学研究科の「ヨーロッパの革新的研究拠点」ということだったが、そもそもこれは何をしている大学の研究者のグループなのかというと、ハイパーリンクのサイトをざっと目次だけみたところによると、ひろくヨーロッパ文化そのもの、またその文化が世界に波及して与えた影響、というようなことを研究している、というようなことでいいのではないだろうか(^^;。
ともあれ、このサイトのことも今ネットを検索してみて知ったばかり。来日中の小説家ル・クレジオ氏の話がきける催しがある、ということを教えてくださったのは、クレジオの小説『黄金の魚』や『はじまりの時』(上下)の翻訳者の村野美優さんで、私は開催地が国立市と家から近いし、ちょうどコーヒー豆を買いに行かなきゃならないし、一読者としてこの作家に相応の興味もある、というミーハー気分ででかけたのだった。
会場になった佐野書院というのは立派な小ホールだったが、これまで聞いたこともなかった。ネットで検索すると、東京商科大学(一橋大学の前身)の初代学長佐野善作氏の私邸だったものを大学に寄贈されたものということがわかる。主に大学関連のシンポジウムやゲストハウスとして使用されているというから、一般にはあまりしられていない理由がのみこめた。ワークショップは質疑応答の時間もふくめ1時から5時頃までの長丁場だったが、議論をつきつめるような学際的研究発表の場というような色彩は薄く、終始来日した作家をかこむ談話会という感じのなごやかなものだった。壇上にあがった文化人類学の今福龍太氏は、つい前日までル・クレジオ氏と奄美で過ごしていたばかりということで、その時のデジカメ画像をスライド上映(Macのノートパソコンでクイックタイムムービーに編集した音楽つきのもの(^^))され、詩人の吉増氏は、氏の若い頃からのル・クレジオ体験について朗読草稿のコピーを配布して語られた。氏の詩集『わが悪魔祓い』(78年)のタイトルが、クレジオの『悪魔祓い』(71年)の影響だったとは初めて知ったことだった(^^;。
佐野書院は一橋大学に隣接している。これは行きがけに立ち寄った大学構内。
構内の池で。
1月29日 詩の朗読会
昨日の土曜日、京橋のアートスペース「ASK?」で開かれた詩の朗読会に行った。この朗読会は、「ヒポカンパス詩画展」の最終日に行われた。詩誌「ヒポカンテス」の同人で表紙絵を描かれているという画家の井上直さんの作品が展示されている会場で、詩誌「ヒポカンテス」の同人(相沢正一郎、井上直、岡島弘子、水野るり子)+ゲストの方たち(新井豊美、荒川みや子、海埜今日子、徳弘康代、野村喜和夫)の朗読が行われる、という催しだ。
朗読会では、個人的には前日に購入したばかりのデジカメの機能や操作性を試してみたい、という思惑があった。それで、いつもながら、以下に勝手に撮影させてもらった朗読会の様子を紹介させていただこうと思う。
開演後のでだしは音楽グループ「ROSSA」(田中一夫、対馬正徳、KAORU)の演奏からはじまった。楽器はギター、トルコの古楽器、ヴァイオリンというとりあわせ。演奏は朗読のバックにフィーチャーされる方もあり、また休憩時間や会の終了時などにも行われた。マイクなしの素朴な音色で、オリジナルの曲のほか、「ラバーソール」からのビートルズナンバーや、扇情的なピアソラの曲(^^;など、幅広く聴けて楽しかった。
荒川みや子さん。
海埜今日子さん。
相沢正一郎さん。
新井豊美さん。
徳弘康代さん。
司会もされた水野るり子さん。
岡島弘子さん。
野村喜和夫さん。
この日は、でだしから、JR国立駅で起きた中央線の人身事故のせいで、立川駅から南武線で分倍河原まで迂回し、私鉄(京王線)の改札口で都内までの振り替え輸送用の無料チケットをもらう、ということを、はじめて経験した。中央線の人身事故は頻繁に起きるせいか、こういう災害時の鉄道会社間の連携は、かなりスムースにいっているようで驚いたことだった。
画像は2812*1816ピクセルという高解像度で撮影したものをトリミングして大きさを調整した。クオリティが高くなっている感じがするが、さすがにフォトショップの処理に微妙だがやや時間がかかる。とりあえずは、こわれかけている愛機から新しいデジカメにきりかえができて、まずまずというところ。
1月22日 雪景色
土曜日の午前中に撮影。
これは午後おそくに撮影。多摩西部で積雪10センチというから、かなり降り積もったのがわかる。
これは日曜の朝。今日は快晴にちかい。
土曜日に雪がふる、という気象予報があったので、花のないこの季節、日記に雪の画像を載せられる、と愉しみにしていた。で、実際雪は降ったのだが、午前中に窓をあけて一枚、二枚と雪景色を撮影しているうちに、デジカメのズーム機能の調整レバーが動かなくなってしまった。ファインダーにはぼやけた影のようなものが写っていて、みると内側のレンズの位置もずれているし、ふるとカタカタ音がする。
その後の経緯は略すけれど、カメラは数時間後に一応動くようになったので(内部の部品が二個所折れていることもわかったので(^^;、ズームレバーはもうこわくておせないが。。)再度撮影した。
思えば愛用していたこのオリンパスのC-700Ultra Zoomというデジカメは01年8月に購入したもので、傷だらけにしながらよく使った。デジカメの世界は回転がはやいので、専用電池も製造中止になっているし、メモリーカードも今では過去のものになっているようだ。これからは丁重に家でのみ使って天寿を全うさせたい。とりあえず、ネットで新しいデジカメを物色しなくては。。
1月15日 空を写そうとして雲の写真になってしまった
今朝は快晴だった。灰皿町のゲストブックでmitsui K&Tさんの青い空の画像がみたいという書き込みをみて、さっそく庭にでて撮影してみた。
昨日は久しぶりに雨が降って暗い一日だったけれど、ずっと乾燥していたので庭の植物にとっては慈雨という感じだったと思う。よろこんでいるような。。
これはいつもの西向きの窓から撮影したもの。瑞雲というべきか、雲が重なっているのが面白い。。
古代中国では雲のかたちをみて運気を占うということが盛んだったとものの本で読んだのを思い出す。草原のような平坦な土地でも空の様子だけは変幻自在で、いろんな想像力をかりたてるのだろう。この雲の重なりは、、見ているうちに、だれかが筆で書き添えるように数がふえていった。
庭で空をみあげて撮影しても梢がばかりが写ってしまう。これは、枝にめじろがとまっている。
そういうわけで、買い物ついでに空を撮影しようと午後になって家をでたのだけれど、雲がどんどん湧いてきて、快晴とはいえなくなってしまった。これは市営プールの柵ごしに撮影したもの。
層の異なる二種類の雲が写っていて面白い。
厚い雲のきれめから、ひかりがもれている。JR五日市線の多摩川にかかる鉄橋付近で撮影。。。
1月8日 七草をすぎて
昨日はスーパーでパック入りのミニ七草セットを買って、お粥をつくった。はじめにひとすくい口にすると、ほのかに青臭い苦みがひろがって、そこはかとない野趣を感じる(^^)。。
寒い日が続いたこともあり、正月からこのかた、ほとんど外出しなかった。いただいた年賀状に返礼のメールを書いたり、アドレスを知らない方用に年賀葉書をプリントしたり、ちょうど、ネットの詩のマガジン「リタ」の更新作業も重なったこともあり、ほとんどパソコンの前にいすわっていたという感じだ。草臥れたら気分転換に、隣室につくってある情景セットに人形を並べて撮影してアップしたり、ということをしていた(^^;。
そんなわけで、前回のせた机のうえのチューリップは、早々にひらききってしまった(昨夜撮影)。雑然とおかれた小物類の配置に変化がないのは、なにもいじられていないせいで、どうも一週間の暮らしぶりがうかがえるようだ。人形は変化をつけるために移動されたもの(^^;。。
絵葉書の絵は、キリコの「愛の涙/ヘクトルとアンドロマケの抱擁」(1974)という作品。トロイ戦争のトロイ方の英雄ヘクトルと、その妻アンドロマケが描かれているが、アンドロマケの後ろ向きの背中だけで、悲しみにうちふるえているような情感が伝わってくる。キリコの作品でも、このドラマチックな絵画だけはちょっと異色だなあと、昨秋にみた東京駅大丸の展覧会場で思ったのだった。。
昨日はちょっと嬉しいことがあった。私の住む東京の多摩地方で発行している地方紙の担当の方から、新聞のコーナーに、「KIKIHOUSE」のことを紹介したいという取材依頼のメールをいただいたのだった。手前味噌のようだが「本好きな人には便利な新刊メモや、明るいほのぼのとしたイラスト、ユニークなペットたちのことなどが見やすく分類され、訪れた人が楽しめるサイトだと思います。」と、そのままコピーにつかいたいような感想を書いてくださったのがすごく嬉しかった。
この灰皿ネットのスペースを自宅サーバで提供されている清水鱗造さんが、「Shimirin's HomePage」をつくられたのが、トップページの記載によると、96年2月10日のこと。私の「KIKIHOUSE」は、同じ96年の9月21日からはじめているので、ホームページを作り始めて、今年でともにめでたく10年になる(アクセス数は全然ちがうけど(^^;)。10年もやってると、こうしたおもいもよらぬご依頼のメールをいただくことがごくたまにある。
以前にはやはり地元のローカルテレビ局に番組を提供している制作会社の方から、ジオラマ画像を掲載しているホームページということで、短い番組で「KIKIHOUSE」を紹介したい、という取材の依頼メールをいただいたことがある。今回も、取材のために30分ほど来訪して話を聞かせて欲しいということだったので、そのときと同様ご辞退もうしあげたのだったが、掲載されるのが「女性紙面」ということだったのが、ちょっと悔やまれる(^^;。。。。
結局、自分の顔や住まいが地域のメディアで紹介されるのはどうも、ということで、ご意向にそえないことが多いのだけれど、個人の手作りサイトに目をとめて声をかけてくださった嬉しさを今後も励みにしていきたい、と、年頭の所感みたいだけれど、あらためて思ったことだった。
最後になったけれど、この別宅に、新しく「人形の足跡(あしあと)」という画像の添付できるBBSを、鱗造さんに設置していただいた。名前からわかるように、食玩や人形関連の話題や情報、感想などを気軽にかきこんでくださると嬉しいです。
1月1日 新年
新年おめでとうございます。
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今朝、いそいで撮影。
天気は薄曇り。撮りたいものがみつからないので。。
雑然とした机のうえを撮影。
結局今年もこんな感じでしょうか(^^;。。。
とりあえず、お雑煮を食べよう。。。