いまや音楽業界を売上ベースで見ると、アメリカ、その半分が日本、次にイギリスの順だと言われている。
ただ最近大きな変化だと思うのが、日本語の曲がそのまま外国で聴かれているという状況。いかなるナショナリズムがあるわけでもないが、そして私も信じられないのだが、近くは「アナと雪の女王」で松たか子さんが歌った”Frozen:Let it go”の日本語歌詞が原曲並みにアメリカで評価されたとか、こういう話がよく聞かれる。
とくにアニメの曲を歌ったということもあるが、もう惜しまれながら解散してしまったKalafinaは、ほぼ全曲が日本語。全世界で、そして10代から60代まですべての年齢層で圧倒的な評価を取ってしまった。その理由がKalafinaのメンバーも参加したライブでのこの曲。言語に見えるが、これは歌うための人造語である。これは重要なことだろう。
私達の10代の頃は意味もわからず英語の歌を聴いていた。ファッションのこともあるが、文化の違いが見える。先日グラミー賞の授賞式を観ていたが、もう自分の耳が大きな質の違いを感じているのに気づいた。文化の勢力図が変わりはじめていると思う。
独自性ということでは、むかしYMOが海外の音楽にも影響を与えたし、クイーンのような複雑なギター・オーケストレーションを世界中がそっぽを向いていたときに、日本のファンは熱狂的に歓迎した。日本のポップスは複雑な音の構成に向かっているのに、欧米のバンドのなかではもはや古典的なロックサウンドの方向を維持していることが多いようだ。
以下の曲、あとでKalafinaの「未来」という日本語曲が出ているが、どうもよい例がないので、興味があれば検索して聴いてもらいたい。