201
きみは
罫線がないと書けないのか
罫線にしたがって生きるのか
きみのことば
ノートでなく
ルールのない落書き帳に挑む
白紙の浜辺
踵をつぶした靴を脱いで
夕日のかけらを探す
足あとがいくつもある中を
きょうにはきょうの付箋を貼っておこう
思い出す かもしれない日のために
あしたにも予約しておきたいが
不意打ちにも意外な味がある
母が残した庭の
片隅に 紫の
花が咲き始めたことに
気づいた
なんていう花?
見るたびに?が重なり
知らぬ間に
これも母が残した本
「庭の花1・2」をめくっていた
花の名前を知るって
それらしきページを探し当て
けれどもあせ気味の色にこれだと言い切れず
ネットにたずね 多分がきっとになり
ようやくこれだと断じる
アガパンサス 和名を紫君子蘭
その花の名前
知る前
知ったあと
キミにもたらされたものは
なに?
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母が残した庭の
片隅に 紫の
花が咲き始めたことに
気づいた
なんていう花?
見るたびに?が重なり
知らぬ間に
これも母が残した本
「庭の花1・2」をめくっていた
花の名前を知るって
それらしきページを探し当て
けれどもあせた花の色にこれだと言い切れず
ネットにたずね 多分がきっとになり
ようやくこれだと断じる
アガパンサス 和名を紫君子蘭
その花の名前
知る前
知ったあと
キミにもたらされたものがあった?
それは なに?