例えば名前を変えるそこから始まる 始める濡れて しかとわからぬ蒸気あるいはしずくのようなものに濡れて人知れず 我を脱いで駆けるのだ自分であって自分でない方を選ぶ夜半感じているか つかめないものをわきの下にはさんで知らない町の 知らない店の 知らない味のおかしをコウモリのようにモグラのようについばんでみるのだ明日なんて日があったらもうけものおれがおれをどのぐらいウラギルことができるかそれだ。
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